ジュリエットと怪物について①

 ジュリエットと怪物で大きな挑戦だったのが「無名タイトルの日本語化」だと思います。もちろんご存知のとおり私もニューゲームズオーダー社の関係者なので海外の絶版ゲームのローカライズはそれなりに経験しております。しかし多くのタイトルは少なくとも1度は国内ショップの流通にのっているか、イーベイ等の海外オークションで高い価値を持っている、一応ネームバリューのあるタイトルが中心です。それに比べてジュリエットと怪物の無名さは比ではなかったと思います。国内流通なし(知っている範囲で)、持ち込まれた数も少数、レビュー等も少ない。

 当然ですがボードゲームの日本語化において、前評判は非常に大事です。新製品なら海外版販売時の国外での評価。絶版製品なら以前の国内流通時の評価や、海外での評価等になります。それはお客様が購入するときの目安として、非常に重要な要素です。だからこそ情報の少ないタイトルを日本語化するのは、結構博打的な要素が大きいとお思います。ではなんでやったのかと聞かれれば単純にこのゲームが気に入っていたからとしか言い様がありません。デザイナーのカサソラ・メルクルは寡作ですが間違いのない作者ですし、アートワークは当時TGIWで見たときから、これ日本語化しないのかな?と考えていました。もちろんタチキタの価格帯であればネームバリューのないタイトルでも、気軽に手にとってもらえるという打算も大きかったです(これは今後も活かしていきたい)しかし遊んでみれば「何でこれまでどこも手に取らなかったんだろう」といえるぐらい良いゲームだったのは流石カサソラというしかありません。ホント新作の製作を依頼したい(そんな予算はありませんが)